先日「KUBO/二本の弦の秘密」を見に行ったら、これが大変よくできた映画でしたので皆さんに(といっても何人がここを見てるか知らないけど)オススメしておきます。
どういえばいいのか、海外の人がめちゃくちゃ日本のことを調べてめちゃくちゃ本気出して作った日本昔話、みたいな感じです。
三味線なのに二本の弦ってどういうこっちゃ、と思ってたら「あー、なるほどそうくるか」てな感じで、ストーリーもよくできてます。
若干家族愛の胸やけがしそうな感じではありましたけども。
細かいところが良く作りこまれていて、折り紙の武者が太刀を抜いたり納めたりするのところなんかも「おお、ちゃんと向きがあってる!日本人漫画家でもしょっちゅう間違うのに!」とか、
着物の合わせや構造も実際の着物にすごく近かったり、
祭りの踊りがホントに盆踊りっぽくモーションが練られてたり、
ラスボスの月の天帝があえて中国風の服装になってたり、
細部が凝ってりゃ名作ってわけじゃないけど、神は細部に宿るってのは本当だなと思いましたね。
20年前のセガール映画の日本中国ブレンドでちゃんぽん的なエセ日本風テイストとは全く違う、よく調べて取り込んであるなというのがひしひしと伝わってきました。
このね、月の天帝を中国風に、っていうところがよくわかってるね、ニクイね、ってかんじですよ。
日本人がやったってなかなかそうならないもの。
盆踊りなんて30歳以下の日本人で踊ったことがあるってもうごく少数でしょ。
それを海外の人がストップモーションアニメで取り込むってもう感服するよりほかないでしょ。
あ、それと1つ言いたいことがあるんですよ。
「日本語吹き替え版主題歌は吉田兄弟に決定!」って、原作に敬意を払い給へよ。
ちゃんとオリジナルの曲を使おうよ、そこは。
そういうのが日本映画業界の特にダメなところだと思います。