たどり着けば下関

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新北九州空港>PRチラシ 山口県のクレームで配布中止

 来月16日に開港する新北九州空港をPRするため北九州市が作ったチラシに、山口宇部空港を抱える山口県がクレームを付け、同市は2日に予定していた下関市での配布を中止した。県は新空港開港に対抗するため、競合が見込まれる下関市を中心に宇部空港PRに躍起で「わざわざ下関にまで来てチラシを配るのはどうだろうか」と不満げ。一方の北九州市は「下関市民の皆さんに情報提供する使命がある。選択するのは利用者だ」などと困惑気味だ。
チラシは新北九州と宇部両空港発着の羽田便の時刻を表にして掲載。この中で新空港発着便について「早朝便が便利!」「深夜便が便利!」などと記しており、これが山口県側のカンに触ったようだ。チラシは下関地区配布用で、既に約2万枚を印刷し1月末にもJR下関駅前で配布した。
西本達喜・県商工労働部参事は「新北九州空港とは仲良くやっていかないといけない」としつつ「下関のマーケットは決して大きくない。天下の北九州市さんが出張ってきてわざわざ市内でチラシを配るのかはどうなんですか、ということだ」と説明する。
北九州空港宇部空港は、共にビジネス客が6〜7割程度とされ、観光客は1割前後。富増健次・北九州市港湾空港局参事は「限られたパイを争うのではなく、関門地区内での観光客の回遊率を高め、関門地域への旅客全体のパイを増やすいい機会なのに」と戸惑っている。(毎日新聞) - 2月2日

正直、山口宇部空港はあんまり必要性を感じない、とか九州北部*1にはいくつ空港があるんだろう?という気がしますけど、それは今回どうでもいい話。本題はこういう抗争の根本に潜む、ある意識の対立なのです。
つまり、山口県民には「我々は本州の人間である。九州みたいな田舎と一緒にするな!」という意識があり、その一方で九州側には「なんだかんだ言っても山口県は九州の属国である。」という意識がある(らしい)のです。この意識対立はやはり関門海峡で顕著なようで、北九州、門司側には「おんなじ関門海峡の港町同士、類推適用で領土の一部みたいなもの。」というような意識があって、下関側には「海峡は何より深く遠い隔たり、そっちは九州、こっちは本州!一緒にすんな!」という意識があるみたいですね。だいぶ憶測と誇張と偏見が混じってますが。実際には経済的なところで下関と福岡近辺は結構結びつきがあったりするようですし。
ただ、下関は山口県の中でも一際浮いた印象があるといいますか、山口県のほかの地域に比べて印象が格段に強いです。「山口出身です。」という話を他県の人にすると、決まって「フグ食べてるの?」とか聞かれるわけで、よその皆様には「山口といえば下関、そしてフグ」という図式がしっかり刷り込まれていることをみても下関の印象の強さがお分かりかと思います。むしろ下関>山口県なる関係が成立しているのではなかろうかと…。もう下関だけ山口県から独立してるっぽいイメージもありますね。
とはいえ人口や経済規模では全く福岡側に歯が立たないのが現状で、属国扱いされるのはそこらへんに原因があるのかな?テレ東系の局がテレビせとうちでなくてTVQ九州放送だ、とかそういうことはままあるのですが、それでも文化的なことを考えてみるとやっぱり「山口は九州の一部ではないでしょ」と私は思うのですよ。方言とか聞いてると、特に山陽地域は広島との共通項を多く見られるように思いますし。違うといえば全く違う部分も多いといえばそうなんですが。電力は中国電力でJRも西日本で、とか色々あるんですが、最終的には「週刊誌・月刊誌が発売日どおりに発売される」ということが決め手になるらしいですね。*2
ところで、この論争の影にもう1つ絡んでくる県が存在します。それは島根県。一言で言えば「津和野は山口県じゃない!」ってことなんですが、いや、それにしても不毛な論争…。
言っときますけど、萩は山口県ですよ?

*1:「北九州」と表現できないこのもどかしさ…。ああもう!

*2:その割に単行本とかは2,3日遅れて入荷されてたような…。