蜃気楼の塔

うどんの国である香川に、蕎麦通を唸らせる蕎麦屋があるという

そんな話を聞いたのが先週の頭頃のこと。うどんの国で蕎麦屋を開くというだけでも酔狂なのに、重ねて味もよろしいとはまた興味を引く話。
その店は「ゆずり葉」といい、ネットで少々調べたところ道の駅ながおのすぐ近くに確かにあるらしい。日帰りできる距離でもあるし週末に行ってみようか、と思いながら迎えた3連休最終日。


行ってきました!瀬戸内海を越えてはるばると!もちろん旅の相棒はT1号!
ちなみに今回のツーリングの目玉は「船旅」。
そう、橋を渡らずにフェリーで高松までレッツラゴーです。橋で行ってもよかったけども、何せETC付いてないのでお値段も気になるし、なにより人任せで気楽なのがいいかなー、なんて。ほらごらん、瀬戸大橋が見えるよ。

デッキでお約束のタイタニックごっこもしてみたかったけれど、風が冷たいし強いし一人旅だし、流石に諦めました。

高松に着いたらあとはひたすら予定の道のりをひた走り、道ばたのうどん屋さんには目もくれず、ただ道の駅を目指してスロットルをひねる!
しかし、アレですね、流石にうどんの国ですね、うどん屋さん探すよりガソリンスタンド探す方が難儀するってどういうこと?
ま、ともかく、ガス欠のピンチも乗り越えてやってきました、道の駅ながお。さー、目当てのお店はどこかしら、と。おばちゃんに聞いてみよ。

すみません、ゆずり葉っておそば屋さんがあるって聞いたんですけども。

「え、そのおそば屋さんやったらもうお店畳みはったで。」
「うーん、もう3年も前になるかな。」

は?
何ですと?
閉店?
えーとつまり…。
無駄足?

うどんの国である香川に、蕎麦通を唸らせる蕎麦屋があったという…

うん、情報も鮮度って大事よね。うん。
しょうがないからうどん手繰って帰ろうか。ね。そうしましょ。
うどん屋さんはごくあっさり見つかりました。はい。大変おいしゅうございました。ええ。
で、道々通りすがった温泉、その名も「高松クレーターの湯」とかいう温泉につかり、日暮れ前にまたうどんを手繰り、帰りもフェリーにゆられ、そうして帰ってきたのでありました。
どこへ行ってもT1は大人気で、仮面ライダーにあこがれる子供にはしゃがれ、昔ちょっと転がしてたというご老人に話しかけられ、ライダー冥利に尽きるというものですね。
それと折角ですからまあ写真でもご覧下さいまし。左から高松シンボルタワーから見た海、高松シンボルタワー、船から眺める高松の街です。

どうでもいいけど、うどんの国ではお嬢さんが一人でなんの気負いもためらいもなくうどん屋さんに入るんですね。うどん屋さんで女子会っぽい集まりをしたりするんですね。
おかしいわけでも悪いわけでもないけれど、なんていうか、こう、ちょっとしたカルチャーショック。これが旅の醍醐味とはいうけれど。まだまだ知らない世界がいっぱいですねえ。ホントに。