もう一度、あの場所へ

ちょっとお出かけをしてきましたよ。

さあ、どーこだ。

わかるかなー?




答えは徳島県鳴門市の「大塚国際美術館」でした。

事の起こりは2,3週間前。おっとん氏が「大塚国際美術館がイイ」とつぶやいたことに始まります。徳島こないだ行ったのにー。先に分かってれば良かったのになー。しょうがないなあもう。しょうがないよね。行くしかないよね。行ってきますか。行ってきます。



で、行ってきましたとも。れっつらごーだぜ、T1号!!

フェリー券売所にて。高速無料化で大変だったとは言うけれど、だからってこれなの?これなのね?
後で調べたらステッカー第1弾は完売っていうからまたビックリ。時代だなあ…。
まあ、ネタで私も買っちゃったわけですが。T1号を痛単車にする気は全くないので、そのうち誰かへのネタプレゼントにでも活用しちゃおう。

入港時にすれ違った船。こういう旅客船って滅多にお目にかかれないからちょっと得した気分。

天気はなんだか今ひとつ。写真には写っていませんが釣りのおっちゃんが隣にいて、「おっ、良いバイクに乗ってるねえ。これ何cc?」とT1号はいつものように大人気。

途中の漁港併設の食堂にて。これで750円ナリ。フライのイカがめっちゃ固くてビックリしました。あごが疲れた…。でも確かにウマイ!
ところでこういうところでは海鮮丼が定番ですけど、あれってイクラとサーモンがお定まりのように入ってますよね。おいしいけどさ、それ、ここじゃ獲れないでしょ?っていつも思う。だからなんとなく手を出さないのです。


さて、お腹がふくれてもう一走りでハイ到着。大塚国際美術館です。
「大人1枚3150円です。」
高っ!

知らない人のために説明しますと、この大塚国際美術館は「レプリカ」しかない美術館。名画を写真に撮り、シルクスクリーンでタイルのようなセラミックに転写して展示しているのです。中にはシスティーナ礼拝堂を建物ごとまるっきり再現したブースもあったりするのです。

とまあこれくらいのことしか前知識を仕入れずに行ったんですけどね。だから値段を聞いて「ちょっとちょっと、レプリカに3150円て高くない?うちの近所の美術館はロダンピカソエル・グレコの本物があって1300円やのに…。」と思っても仕方ないと思いませんこと?

そんなことを思いながら一歩足を踏み入れたらいきなりこの大階段。写真は登り切ったところから。

「入館料は建物代?」とか「ああ、上のフロアから下りながら見ていくのね」とか思いました?
表示を見ると「ここはB3です」って、は?なにそれ!?
実はこの建物、山の斜面に建っていて入り口が麓にあり、巡回ルートはB3 -> B2 -> B1-> 2F -> 1F -> 2Fという変態コース。まさに神大同様の山のマジック。
さらにパンフを手に取ると

(前略)古代壁画から世界25カ国190余の美術館が所蔵する現代絵画まで、至宝の西洋名画1,000余点を大塚オーミ陶業株式会社の特殊技術によって、(後略)

展示数1000点以上て、アホかあああああ!!
そういうわけで、ぶっちゃけ1日で全部じっくり見るのは不可能です。1枚1分とすると18時間必要です。
この大塚国際美術館に行くときは、

  1. 時間をたっぷり用意していくこと。あらかじめ興味のあるフロア、エリアを絞ること。
  2. 体力を十分蓄えていくこと。歩いて疲れにくい格好をすること。

この2点はとっても大事。
館内ツアーも有るのでそれを利用すると2時間かけてB3、B2を案内人のトーク付きで楽しめます。が、かなりすっ飛ばされるので、さらに時間を掛けて流し見するのが吉かと。
私も面白そうなの以外は流し見です。早足通過です。それでも13時過ぎに入館して閉館時間の17時直前まで掛かりましたけどね!!

さらにこの美術館の特色として

  1. 写真撮影可(フラッシュ不可など条件はある)
  2. お触りできる(セラミックタイルだもの)

というものがあります。これは珍しい。そういうわけで他にも撮ってきた写真をご開帳。



ベラスケス作、フェリーペ4世の肖像。このつま先はどこから見ても鑑賞者の方を向くという、恐るべき技巧が凝らされています。さあ、あなたもモニタの前で顔を右に左に動かすと良いよ!



こちらもベラスケス作、ラス・メニーナス。漫画家の石塚2祐子女史はこの絵を評して

右下の所に大型犬が”ふせ”をしてるのね。その犬をちびっ子がふんでるの。
これが小型犬だったらこの光景はありえないわ。寛容な大型犬だったからこそ成立している状況なワケ。
さすがリアリストのベラスケス!!よく観察してるわよ!!

とのこと。よく気付くものだというかちっちゃな感動というか…。



今度は寓話的宗教絵画。むむむ、これは…。

アッー!そこは花を生ける所じゃありません!!
1500年頃にはとっくにこんな発想でちゃってたんですねえ。



個人的なお気に入り。白ワンピはロマンです。

ま、こんなわけで、学んだことが1つ。旅の前の下調べは大事って事。旅先での新鮮な感動が損なわれるとか何とか言わずに、素直に下調べをしないとあとが大変。

またじっくりと見に行きます。大塚国際美術館