夜桜

今日は下宿前の公園に咲く夜桜の下で一杯。
思えば今の下宿に入居した日にもこの桜は爛漫の花を咲かせていたなあと、4年の歳月についつい感慨が胸にあふれます。お酒をあおれば目に一杯の桜。うーん、春は花見で一杯が最高の贅沢ですねえ。私は「花より団子」ではなく「花と団子」です。春は花見で一杯、夏は花火で一杯、秋は月見で一杯、冬は雪見で一杯が私の楽しみ*1
ところで、皆さんはなぜ何百もの花を咲かせるソメイヨシノが一つとして実を結ばないのか、不思議に思ったことはありませんか?さくらんぼは桜の果実、なのになぜソメイヨシノさくらんぼを実らせないのか?
それは日本中すべてのソメイヨシノが同じ遺伝子を持つからだそうです。つまりすべてクローンなんですって。サクラの仲間は同一遺伝子の個体同士で実を結ばない性質があるそうです。「クローン」は本来「接木」を意味しますが、ソメイヨシノはまさにそうした方法によって日本中どころか世界中に広げられたそうです。元々は江戸時代に交配によって生み出された1代限りの植物だとか。
ソメイヨシノは人が花を楽しむためだけに作られた植物。自らの子孫を残すことのない存在。ソメイヨシノは「咲いている」のではなく「咲かされている」のだなあと酔った頭に思いが至ったとき、これまでとは違った目で桜を見上げて部屋に引っ込んだのでした。

*1:別にるろうに剣心の受け売りじゃありませんよ。