革命の国 その5

長々続けてきたキューバ日記もこれでおしまい。
今回はキューバへの行き方。
なお年末にアメリカとの直行便の就航が予定されているらしいので、その都度色々変わると思うのであまりあてにならないかも。


JTBとかHISとかの旅行代理店で申し込んでもいいんですけど、多分個人で手配しても旅の内容はあまり変わらない上にお値段がだいぶ違うので、一応ここでは個人で旅行を段取りするケースの一例として書いておきます。

段取りですが、

  1. 飛行機とホテルの予約
  2. ツーリストカードの入手
  3. 旅行保険の加入証書の入手

の順に進めていくことになるでしょう。


1.飛行機とホテルの手配
2016年7月時点では日本からキューバへの直行便は出ていないので、エアカナダでカナダ経由またはアエロメヒコでメキシコ経由がスタンダードな方法になるでしょう。
航空券のお値段はシーズンや燃油サーチャージによって変動しますが、往復の値段がエアカナダで13万円〜、アエロメヒコで10万円〜くらいじゃなかろうかと。
ホテルの予約も多分アメリカ系のトラベルサイトでは扱いがないので、私はHotelsClick.comという聞いたことなかったサイトで予約しました。
この辺はネットで調べればいくらでも情報は出てくるはず。



2.ツーリストカードの入手
キューバに観光で行くにはビザは要らないけど、出入国管理のためにツーリストカードなるものを事前に入手しておく必要があります。
で、日本のキューバ大使館に5600円を振り込んだうえで必要な書類を揃えて郵送請求。4,5日で返信があります。
東京にいて直に大使館に行ける人は3000円くらいで入手できるらしい。
申請用紙はキューバ大使館のサイトでダウンロードできます。
スペイン語中心でわかりにくいかもしれませんが、書き方もネットに転がってるのでググってね。



3.旅行保険の加入証書
理由は知らないけど、これが必要。
ネットの情報を見ると「入国の際に見せた」「全然見せろって言われなかった」など色々ありましたけれど、私の場合、成田のチェックインデスクで見せてって言われました。
大抵の人はクレジットカードの保険を利用すると思いますが、事前にカード会社に電話して郵送してもらいましょう。
私の場合おおよそ10日ほどかかりましたから、早めに申請するのがよろしいかと。
急ぎの場合は空港の保険売り場で保険に加入してそのまま証書をもらうのが手っ取り早いらしいです。



4.お金について
キューバ国外での両替はたぶんしてくれるところがないです。メキシコシティ国際空港でもしてなかったし。
ということでキューバに入国してから両替するようになります。
ハバナのホセ・マルティ国際空港にちゃんと両替所"CADECA"があるので心配ご無用、日本円からCUCに両替可能です。
CUCから地元民用通貨のCUPへの両替は空港ではできないっぽいので、これは街中のCADECAで。
主要な都市には大体CADECAがあるので、現金さえ持っていれば大丈夫。なお、米ドルからのレートはあまり良くないみたい。
あと、現地で一緒になったお兄さんが現金の手持ちが心細くなってクレジットカードでキャッシングしようとしてましたが、なぜかうまくいかなかったみたい。理由は不明。
結構大きい銀行のATMで(それも2か所)試したんですけどね。
お店でのお買い物も基本的にはクレジットカードが使えないものと思っておいたほうがいいです。
そういうわけで入国する前にある程度の現金を確保しておいたほうがいいかもしれません。
私が1週間の滞在で使った現金が3万円でしたので、それを目安にしてはいかが?
まあ後半はびた一文使う必要がないオールインクルーシブのホテルだったっていうのもあるんですが…。



5.治安について
基本的にはかなりいいと思います。
中南米ではひったくりにぼったくりに詐欺に強盗にと色々物騒な話も聞きますけれど、よほどおかしなところに迷い込まない限りは大体大丈夫。
もちろん両替詐欺だとかポケットに入れてたiPhoneをひったくられたとか鞄をひったくられたというような話は割とあるので、荷物には注意。特に夜とか汚いエリアとか。
道端で座り込んでて「チーノ!アミーゴ!シガール?ハマキ?」とか声かけてくる押し売りのおっちゃんあんちゃんは数限りなくいますが、「ノーノー、グラシアス」と断ればそれ以上は基本的には付いてこないです。この辺もさばさばしてるというかやる気がないというか、変なところで南米らしい。
チャレンジングな旅人はあえてこの怪しい葉巻に突撃するそうな。タバコじゃなくてバナナの葉っぱとか入ってたなんて話もあるみたい…。
全体としてみればタイの王宮寺院ワット・プラケオで"Don't trust anyone around here!"ってずっと放送してたのに比べればよほどまし。



6.タクシーについて
タクシーの運ちゃんは基本的にいい人なんだけどとりあえず吹っ掛けてくるのが当たり前なので、地球の歩き方とかで相場を押さえておいて値段交渉するのは必須。
料金は行き先を伝えて、事前に交渉します。スペイン語なんだけど、相手も観光客商売だけに簡単な英語は使ってるので数字と行き先を英語で言えれば問題なし。
あと大きい額の紙幣を出すと「オツリナイデース」的なことをスペイン語でペラペラぬかしてちょろまかそうとする人も割といるので、細かい紙幣を用意しておくと便利。
前回も書いたけれど、深夜早朝は基本的に割増料金。

左、運転中に道端にキューバ美人を見つけるなり「チュッチュ、アーモ!」とか声かけて色目使ってた兄ちゃん。
右、突然道端に停めて「ちょっとゴメンな!」的なことを言って、用を足し始めたじいちゃん。
緩いなー。実に緩い。



7.お土産とか
ラム、葉巻、コーヒー、チョコと言ったキューバらしい産品のほか、ゲバラ柄のシャツとか革命軍の帽子とかそういうありきたりなものは基本的に空港で売ってるので、出国直前まで何も買ってなくても大体問題なし。
とはいえ、特に民芸品のバリエーションでは民芸品市場とかのほうが優れてるのは確かだから、街中で色々買いまわるのも意義があるのは間違いないですよ。
出国後にもいわゆる免税店があるんですけど、コーヒーは特大サイズしかないしチョコはおいてなかったし、何より免税店なのに国内とおんなじ値段やんけ!ってガイジンさんも笑ってました。
ということで細かい融通が利き品数が豊富(酒、葉巻除く)なのも多分出国前のお店です。
ラム酒が5CUCとか8CUCで手に入るのに、板チョコ1枚3CUCっていう価格にはちょっと考えるところがあるよねー。
あと出国直前に両替しようと思ったらCADECAの職員がいなくて、警備員に「もう閉めたの?」って聞いたら「出国してからも両替所あるよ」っぽい返事だったので、それを信じて出国したら両替所ないやん!数百円分の小銭しか残してなくてよかった…。
一応、現時点ではキューバのラムや葉巻はアメリカに持ち込めないことになっているそうですので、アメリカに行く人は要注意。
あと日本への持ち込みで無税なのは、お酒はボトルで3本まで、葉巻は50本までとなっています。
さらにお酒はスーツケースに入れて空港からヤマトで送ってやれ、と思ったら「スーツケースにお酒とか割れ物が入ってたら引き受けできないです」ですって。
瓶だけ抜き出して別便で梱包して送ることになりますので注意。





とりあえず私に言えるのはこれくらいかな。


最後に、出発前にホセ・マルティ国際空港で一緒になったアメリカのバレーボールのナショナルチーム(多分高校生とかのユースチーム)。
"Fifteen."とか言ってた若そうな兄ちゃんが2mくらいあってマジビビる。

おそろいの赤いシャツ着てキューバ革命軍の帽子被ってはしゃいでたから、「レッドパージって知ってる?入国拒否されちゃうぞ!」って言おうかと思いました。
もうちょっと英語が得意でコミュ障でなければ…。