入院体験記その2:手術のお話(前編)

10時過ぎに病院に着いて入院手続きを取ったあと、猛烈なペースで採血、心電図、レントゲン、心エコー、経食エコー、点滴、問診および病状説明と進み、2時過ぎにはもう「じゃ、これから手術するから着替えてね。」と言われる驚きのスピード。21日に診察に来たとき、1時間半も待たされたのは一体なんだったの?と思わずにはいられません。病院って、やっぱりよく分からない…。
内科医長のバッジをつけたおっちゃんの説明によると、左心房を1分あたり300回転くらいの速さでぐるぐるまわるパルスが発生していて、それが不整脈の原因なんだとか。で、それを取り除くのに血管にカテーテルを入れて心臓まで通して、電極を心臓に接触させて、320回/minくらいの、ノイズより少し早いパルスを送って筋繊維の不活性を利用してノイズをストップさせる、てなことでした。「オーバードライブ」っていう治療法なんですって。名前はやたらにかっこよさげ。「診察のときは電気ショックで治すって言われたんですけど。」と伝えると、「それだとたまにショックから10秒くらい心臓が止まったままになっちゃうことがあって気持ち悪いから。」とのお答え。「あんたの気持ちの良し悪しが問題なわけ?」とか思ってたのは内緒。
問診が済んで手術用の服に着替えてベッドに寝転んで待ってると、看護婦さんが車椅子で手術室まで連行してくれました。考えてみたら車椅子初体験です。遅いのか早いのか。手術台の上にはなにやらどでかい円筒形の物体がのしかかるように据え付けられていて、あとになってX線撮影機だと知りました。つまりカテーテルがどこまで入ったのかを知るために使うんですね。
手術台に横たわると、皆さんが手際よく電極つけたり体の上に布を広げたりといかにもな手術っぽさがぷんぷん。そんな中ひとり「ああ、いまから手術されるのね…。」なんてのんきに考えているのでした。

と、前編はここまで。続きはまた明日か明後日にでも。