入院体験記その1:胃カメラもどきを飲まされたこと

普通の人は多分手首足首に電極をつけるだけの心電図検査しか受けたことが無いと思うんですが、もうちょっと進んだ(?)検査になると、妊婦さんに使うあの超音波エコーで心臓の動きを観察するわけです(心エコー)。普通の心エコーだと、左胸に超音波の発受信機(「プローべ」って言ってた)を当てて様子を見ます。これも胸にゼリーを塗りたくられてマイクみたいなのをぐりぐり当てられるので、決して気分のいいものでもないんですが*1、これだと肋骨や肺がかぶさってよく見えないところがあるんだそうで。
そこでどうするのかというと、プローベとやらを食道に通して内側から観察するわけです(経食エコーとかって言ってました)。要するに胃カメラを飲むのと同じ。まあこれが今回の入院で一番苦しかった気がします。
まず喉に麻酔をかけたんですが、これがまたちょっと珍しい感じで、仰向けに寝たままゼリー状の麻酔を「喉の奥に溜め込んで3分間待つ」というものでした。皮膚浸透性の局部麻酔ということなんでしょうね。飲み込まないようにしながら喉の奥に溜めたまま、というのは案外難しいものでしたが、待ってる間に考えてたことは「麻酔もカップラーメンと同じ時間なのね…。」とかそんなこと。3分経ってやれやれと思って吐き出したら、「じゃもう1回ね。
えー。検査する前から早疲れ気味。ちなみに喉はなんか痺れた感じ。
で、検査本番。ついに目の前に禍禍しい物体が登場。なんかもうエイリアンかプレデターに出てきそうなフォルムです。お医者さんの言葉を借りれば「おっきな飴玉を飲み込む感じ」なわけですが、もうちょっと言葉を足すと「おっきな飴玉を飲み込もうとしてずっと飲み込めずにいる感じ」、さらに言えば「飲み込みたくても飲み込めない、吐き出したくても吐き出せない」状態がずっと続く、といえば多少は伝わりましょうか。飴玉ならグッと飲み込んでしまえばお終いなのに、検査の間ずっと喉につっかえたまんまなのはたまったもんじゃありませんでした。苦しい思いをしながら側で「あー、血栓ないね。うん。」とか言ってるのが聞こえたのでさっさと終わるのかと思いきや、そのまま研修医に「ここが××でね、××のときにはここに××で××だから××する必要があるのね。」とか講義が始まる始末。「そんなんあるならさきにゆっといてやー!」とは心の叫び。
結局10分くらい続いたでしょうか。もうこればっかりは二度と御免です。胃カメラにしてもエコーにしても、もうちょっとなんとかならないのかしらと思って、ついでに看護婦さんに愚痴ったりしたのでした。

*1:一部の人は気持ち良いと言うかも知れませんけど。