経済聞きかじり

ちょっと身近なエピソードから経済のお話でも。

先日、働いてた時に口座をこしらえた地銀から電話がかかってきて、「カードローンをお手軽にお得にご利用いただけますが、大きなお買い物のご予定などございませんか?」ですって。
日銀の金利がマイナスに突っ込んだ影響でしょうかね、やっぱり。
最近CMでも銀行や信金は「ローンがお得!」「カードローンがお手軽に!」みたいなのばっかですもんね。
私が学生の頃はまだしも「退職金はわが行へ!」とか「年金のお受け取りはなんといってもゆうちょ!」みたいなのを見た覚えがあるんですけれど。


銀行というのはお金の貸し借りが本業でありまして、お金を借りる(=一般市民や企業からの預貯金)のとお金を貸す(=企業への融資、市民のローン)のとが釣り合わないといかんわけですね。
然るに、みんながみんな貯金してばっかりだからお金を貸すほうが全然膨らまないわけですな。
みんなが買い物をしない→企業の収益が冷え込む→企業の業績が伸び悩む→企業への融資が滞る、というのが一つ。
もっと直接に、みんなが買い物をしない→ローン組む人が減る、というのもあり。
ローラー作戦的に口座保有者に電話かけて回ってるってことは、よほど切羽詰まってるんじゃなかろうかと思っちゃいますね。
お金を貸す相手が減る→利子が減る→銀行が立ち行かない、ってことでしょ、ごく簡単には。
「こんなに利率を下げてるのにお金を借りてくれる人がいないの!!」「こんなに利率が低いのになぜかこぞって預けに来るの!!助けて!!」って感じでしょうか、中の人たちは。


金利が下がったから住宅ローンの借り換えの相談をします、って人がテレビに出てて、

レポーター 「借り換えしてお得になりそうですか?」
相談者 「はい、毎月2万円近く浮きそうです!」
レポーター 「浮いたお金は何に使いますか?」
相談者 「貯金します!!」

って、なんかもう末期的な状況だと思うんですよ。
なんでこんなに金利が低いのに貯金するわけ?
金利が低いってことは、貯蓄は不利ってことだって気づかないの?
今は金利が4%とかついてたバブルのころとは違うんですよ?


もうさ、安倍首相でも麻生財務大臣でも、銀行協会でもいいけれど、「もっとお金を使おう!」「豊かな暮らしをしよう!」って言わなきゃダメでしょ、これは。
それかさ、消費税の代わりに貯蓄税を取りましょう。ね。


とまあそんなことを消費一方のニートが言ってみる。みんな私を見習って預貯金を吐き出すといいよ!