また映画の話。
今週は
・Gのレコンギスタ 1
・シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション
です。
全部公開されてる劇場が違ったのでいろいろと面倒でしたね。はい。
まず銀英伝。
第二章を見忘れてたので別に見なくてもいいかな、と思いましたが一応。
第一章がそうであったように、残念ながら旧銀英伝に及ぶものではないなと思いました。
背景の書き込みやキャラの動かし方や細かいところで粗が目に付くし、声優の演技もいまいちはまってない感じがあるし、テンポも悪いしなあ。
個別にあれこれ書きませんけれど、ラインハルト役の宮野真守氏の声を聴いているとELTや浜崎あゆみを思わずにいられないのは私だけか。
全体についてコメントすると、戦記物、スペースオペラというよりはBL的アニメの文脈での作り方になってるように思われて、いまいちハマってない感じがするのはそのせいではないかと思います。以上。
次にGレコ。
TV版があんまりにもわかりにくかったのでどうだろうかと思ってましたけれど、かなり良かったですね。
今作は主人公のベルリ君がGセルフやアイーダと出会って宇宙に上がるまでの物語です。
やはりある程度は固有名詞や関係図を頭に入れておかないと話についていきにくいかとは感じましたけれど、90分にギュッと詰め込まれてる分だけ話の流れがよくわかるようになったように思います。
TV版は「ベルリくんはなんでメガファウナにのりこんだんだっけ?」「マスクはなんで敵に回ったんだっけ?」みたいなところが何となく間延びして分かりにくくなってたんですよね。
またTV版で過剰かと思われた富野節も少し控えめになっててとっつきやすくなったと感じました。
加えて、銀英伝を見た後でGレコを見ると、やっぱり富野御大は演出やキャラの動かし方がうまいな、としみじみ思いました。
この2つはアニメの方向性が全く違うのであまり比較にならないと言えばそうなんですけれど、ほんのちょっとしたシーンでの構図とかBGMの被せ方とか背景の脇役が棒立ちでなく何か動いていたりとか、そういう部分で卓越したものを感じましたね。
次のお話も期待して待ちます。
世間的にはGレコは爆死扱いで評判もあんまり芳しくないんですけれど、根アカで生き生きしたキャラが多くて私は好きです。話が分かりにくいこと以外は。
最後にシティーハンター。フランスで実写化されたものですね。
実写化ってどうなんだろう、と若干の不安もあったんですけれど、実際見てみたらすごくよかったです。
映画としてはB級アクションコメディと言って差し支えないんですが、B級臭さがシティーハンターのお色気ギャグとマッチしてて逆に良さを出してる。
随所に差し込まれているお色気ギャグがまさに漫画やアニメのシティーハンターそのままのテイストなのも素晴らしい。ポリコレがやかましいこのご時世によくぞここまでやってのけたなと思います。
ストーリーもいかにもなシティーハンターで、ちゃんと起承転結や伏線回収も出来ててよい。ラーメン屋さんでラーメン頼んでおいしいラーメンが出てきたって感じ。
衣装がコスプレになってないかなあという心配も多少ありましたけど、7分丈袖のジャケットはさすがにちょっと、と思ったほかは気にならず。そもそも原作がほとんどカジュアル私服そのままでしたからね。
BGMでさりげなくGet Wildが使われてたのもよかった。
吹き替えについては賛否あるかとは思いますね。リョウ役は神谷明氏ではなく山寺宏一氏で、カオリも伊倉一恵氏ではなく代役。だけど脇役では両氏はちゃんと出てくる。
未練で後ろ髪を引かれるからいっそ潔く出さないということでもよかったのでは。
だけど代役だからと言ってクオリティが低いということはなかったので私は気にしません。
気になったのはむしろ名前のほうで、フランスなのに「リョウ」「カオリ」「サエコ」って、いや日本語版だから原作準拠に直してるってのはわかるんですけど、どうしても「なんじゃそりゃ」って感じが付きまとう…。
フランス語版ではそれぞれ「ニッキー・ラーソン」「ローラ」「エレーヌ」だそうです。海坊主は「マンモス」。