映画の栄華

台風への備えのほかはすることもないので映画の話。


ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ アディオス
今から約20年前に突然世界を熱狂の渦に叩き込んだ(?)ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ、そのドキュメンタリー映画第2弾。
第1弾は1999年公開だそうです。見てないけど。
内容としてはブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの発足の経緯とその活動の歴史を振り返るドキュメンタリーで、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブが好きな人、ラテン音楽キューバ音楽が好きな人以外にはあまり価値がないかもしれません。
ただ、劇中に繰り返し流れるブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの情熱的な音楽は、詳しくない私にも素晴らしさがよくわかる。
ちなみにおおもとのアルバムはアマプラでタダで聞けますが、映画で聞いたものよりずっとおとなしいというかピンと来ないというか。なぜだ。



スターリンの葬送狂騒曲
スターリンの突然の死とそこから巻き起こる後継者争いを冗談めかして描いた映画。ブラックコメディと言えばいいのかな。
ただ、いまいちコメディにも振り切れず、かといって史実物にもなり切れず、ちょっと半端な感じがしました。
たぶんそう思う理由のいくらかは邦題の付け方にあるでしょう。
原題は「The death of Stalin」なので、あくまでコメディではなく、あまりに簡単に人が死んでいくグロテスクさをコメディっぽさで覆い隠した再現ドラマだと思えば、まあこうなるねって感じでしょうか。
さらに加えて見る人を若干選ぶというか、歴史にガチな人からすれば粗が目立つだろうし、かといって「スターリンはわるいひとだよねー、でもフルシチョフとかしらなーい」っていうパープリン勢には面白さが半減で、比較的楽しめるとしたら私のように「とりあえず大雑把に中学校の教科書に書いてある程度のことは知ってる」という程度の層に限られる気がします。



プーと大人になった僕
働きづめの大人の皆さんはぜひこの映画を見ましょうね。そして私のようになにもしないをしようじゃありませんか。
ニーチェが言った「赤子の境地」を思い起こさせる素敵な映画。
ピーターラビットでも思ったんですけど、動物とかぬいぐるみとかの毛むくじゃらの物体を違和感なくそれらしく動かすCG技術の進歩に驚かされますね。
毛むくじゃらの物体をCGで作るのだけでも結構なことですけど、さらに「その動物らしく」「ぬいぐるみっぽく」動作を作るっていう部分がすごい。
あと1950年ごろのイギリスが舞台なので、それに合わせて仕立てられたスーツやドレスが素晴らしい。