こんにゃくめいた翻訳

そういえばコロナコロナで忘れてましたけど、なんかすごい翻訳ソフトが出てきたんだそうですね。

ハヤカワの翻訳ラノベをたまに読む身として思うのは、例えばキャラ別の一人称や敬称愛称とか語尾とかそういう部分の翻訳センスがより問われる時代になるのかな、ということですね。

シスプリの「お兄ちゃん」の表現の多さとその翻訳の見事さなんてネタもずいぶん前にありましたけれど、

俺、僕、ワシ、わたし、わたくし、アタシ、あたい、拙者、それがし、日本語はかくも豊かな表現があり、言っちゃなんですけどそういうところが卓越してる翻訳小説というのは案外お目にかかれないものです。

 

今現在でも陛下、殿下、閣下の使い分けさえ怪しいようなのがぼろぼろある始末で、今後字面通りの翻訳は機械でできても翻訳作業はそれだけではない、むしろそういったいわば枝葉の部分こそ人間の出番になるのではないか、少なくともこれから数年~十数年はそういう時代になるのではないか、という気がしますね。