往路

まあちょっと聴いてくださいよ。
昨日一夜の宿に向かう旅路の途中、新幹線から在来線に乗り換えたところでですね、小学校低学年くらいの姉妹っぽい女の子2人が通路を挟んで隣に座ったんですよ。そしたらその子達がね、お菓子食べるわ水筒からラッパ飲みするわ携帯でおしゃべりするわでね、まああんまり目に余ったものだから言ってやったわけです。

t> 「あのね、お2人さん。電車の中で物を食べたり飲んだり、電話でお話したり、全部マナー違反やで?気をつけようね。」

隣に座ってた50がらみのオヤジは何も言わなかったからむしろそっちに腹が立ったんですけどね。
ま、それはおいといて、しばらくは神妙な顔して座ってたからまあこんなものかしらんと思ってたらですね、お姉ちゃんと思しい子の携帯にまた電話が掛かってきてですね、出るわけですよ。

姉 「あんな、隣に座っとる人がな、電話使ったらいけんって言うんよ。そんなん私だってわかっとるが。でもな、携帯使わんかったら帰れんでしょ?こっちの事情も知らんくせにあれこれ言わんとって欲しいと思わん?(以下略)」

もしもーし。丸聞こえですよー。苦笑いしながら窓の外を見やるほかどうしろって言うんでしょうね。ホント。大体携帯無かったら帰れないというなら子供だけで電車に乗るんじゃありません!
仕方ないから降り際に「陰口は本人のおらんトコで言いやー。」とでも言ってやろうかと思ってたらですね、なんと乗るのも同じなら降りるのも同じ駅でですね、向こうから先手を打ってのたまったものです。

姉 「知らない人が余計なこと言わないでください!じゃあ。」

…きっとこの子は大成します。そう思いませんこと?いやしかし、高校までの自分ならビンタの2,3発も見舞って線路に蹴り落としたであろうところを、苦笑1つでさらっと流したあたりに自らの成長の跡を感じますねえ。あっはっは。
それにしても、この言葉はきっとこんなときのために生まれたに違いありません。

「親の顔を見てみたい」