民間の君たちへ

上のエントリで触れたように、1500兆円の個人金融資産の80%は高齢者が保有しています。これは金融庁などの統計から確かめられます。
同じく上で触れたように、理由はともかくとして市場にあふれる商品のほとんどは若い世代向けに作られたものです。結果として、というよりは供給側の指向としてターゲットを若い世代に絞っているように感じます。例えば先頃「ホンダが車が若者に買いたくなるような車について聞く」と言う感じの記事を見ましたが、このあたりからもそういう流れが見て取れますね。

でも、それってターゲットを間違ってないかい?

また繰り返すけど、お金持ってるのは高齢者なんですよ。狙うべきは高齢者ですよ。50歳以上の人間のお金は1200兆円ですよ?例えば1%しか使わなくても12兆円ですよ?振り込め詐欺やらリフォーム詐欺に持ってかれるのを指をくわえて見てるんですか?
でもね、高齢者は好きこのんでため込んでる訳じゃないと思うんですよね。お金を使う当てがないんですよ。例えば着たいと思う服がない、服を着て出かけるような場所や機会がない、出かけるための足がない、という感じ。また、おいしいものを食べたくても食事制限があったり歯が弱っていたりくどいものはもたれたり、やっぱりおいしいものを食べに行く足がなかったり。高齢者って、消費活動から閉め出されてる様な格好になってるんじゃないかな、と感じるのです。

てなわけで、高齢者が喜んでお金を使いたくなるような商品を世にあまねく行き渡らせることもまた親や祖父母への恩返しではあるまいか、というところで締めにいたしましょう。