勘と経験

現在の仕事とはあまり関係のない修士号を持っているためか、職場の情報機器の日頃の管理はすっかり私がすることになっているわけです。
そんなある日の出来事。15分程よそのフロアに出ている間に職場のPCが突然揃って極端に重くなる事件が発生。

t> 「ただいま戻りましたー。」

H先輩 「おおっ、良いところに!かくかくしかじか。」

t> 「へ?…ははあ。ちょいとお待ちくださいましよ…。(ちょいちょい)これでどんな具合です?」

H先輩 「あ、直った。なんだったん?」

t> 「あのー、単にサーバマシンのLANケーブルの端子が接触不良してたみたいで。」

O先輩 「それはなんでわかったん?」

t> 「えー…勘、ですかね。」

お局 「ほら!ですってよ、H君。やっぱりパワースポットに行って感性を磨かなきゃ!」

なんかもう突っ込みどころ満載な気もしますけど、これが一般的なユーザの有様だとベンダの皆様には知っていただきたい。
このとき私は説明が面倒なのと色々とで「勘」なんて言っちゃいましたけど、情報系の知識をある程度身につけてる人ならたいてい解決できたんじゃないかしら。
同時にクライアント全部が固まってるんだからまずネットワーク系の異常を疑って、とりあえず手近なところからハブやコネクタの点検から入ってビンゴ、と。なにも勘なんて非論理的なイメージの言葉を使わなくたっていいくらい単純なお話。
けれど、やっぱりコンピュータに疎い人たちからすれば突然ビジー状態になっただけで訳がわからなくなるんだろうし、その訳分からない現象の根っこが只の接触不良というシンプルな原因だなんて思いもよらないのかあと思うのです。
多分彼ら彼女らにとっては「謎の現象が現れた、きっと想像も及ばない理由に違いない」って感じじゃないのかしら。
なんちゅーか、結局勘てのは経験によって培われるんだろうか、それとも経験の積み重ねのほんの表出が勘なのだろうか、なんて事を思ってみた。