映画鑑賞の秋

最近良く映画を見るようになったと自分でも思います。で、今日はマイケル・ムーア監督の"SiCKO"。
19時はまだレイトショーじゃないのね。残念。でもお客の入りが20人足らずって、大丈夫か、この映画&映画館…。
それはともかく、内容を大雑把に言えばアメリカの医療制度が如何に酷いかをカナダ、イギリス、フランス、そしてキューバといった国民皆保険*1の国と比較しながら描くコメディタッチなドキュメンタリー。
咳の薬が120ドル、切断した指の接合に数万ドル、保険会社の徹底した支払い拒否、診療拒否率という医師へのノルマ、他にも他にも。日本じゃ先端医療の最前線みたいな報道しかされてないアメリカ医療の、もう一つの一面が映し出されます。*2
出来れば税システムまで含めて医療システムがどう維持されているか描写があったらよりよかったと思うんですが、年金の財源がどうとかいってる日本の国民は目を通しておいたほうがよい映画ですね。ただし、全てが妥当で適切な表現とはかぎらないので悪しからず。
以下、うろ覚えで引用。

・政府が恐れるのは健康、教育、自信を備えた民衆。自信のない民衆はそれが一番楽だと思って政府の言うことを聞くだけになる。
・「私」でなく「私たち」を大事にするという基本的な考え。
・まずは行動しよう。手始めに毎日野菜とフルーツとウォーキングを。

なお、この映画の日本公式ページに寄せられたコメントにこんなものが。

凄い映画だ!日々、ひどくなる日本医療の明日を見ているようだ。医療改悪を推し進める官僚と政治家はこの映画を見て勉強せよ!
伊藤隼也さん(写真家・医療ジャーナリスト)

ちげーよ。官僚と政治屋を放任してる日本国民全体が勉強せいっ!ちゅー話やっちゅーねん。
…老後はキューバかカナダに移住しよっかなー、なんて。

*1:日本と違ってこれらの国は(公的医療機関の)医療費が無料、薬品代も格安。

*2:そういえばどこかのサイトで、「アメリカで病院にかかったら"I have no insurance!"と言え!」という話もありました。