Tは手抜きのT?

世間ではゴールデンウィークをどうしようなんて話もちらほら聞かれたりしますけども、私はと言えば混んでるときに混んでるところへ行くこともあるまいと思い、つまりは引きこもり予定です。

連休が明けてから各地の美術館博物館めぐりにでも出かけようかな、とは思うんですけど、どこまで行こうかな。

 

さて、連休を前にして、先日からちまちまプレイしていたスパロボTの1周目をようやくクリア。

何というか、Xでもそうでしたけど、Vで新しく作ったテンプレートにそのまま別のテキストとキャラクタを当てはめただけの手抜きじゃないの?って感じがひしひしと伝わりますね。

V,Xときてさらにシステム回りは洗練されて遊びやすくはなってますけども、シナリオの点では「何話でこのイベント、何話でこれっていうフローチャートにテキストを入れただけ」とでもいうような雑さ。

トップをねらえ!とかガオガイガーは明らかにαシリーズのほうがちゃんとシナリオが練られてると思います。

機界新種のイベント一つとっても、第3次αのほうが丁寧にイベント作ってましたね。

第3次αは銀河をあちこちご都合主義的にジャンプしまくるという別の荒さがあるにはあるんですけども。

 

全体の話自体もなにを主軸にしたいのかいまいち明確にできてなくて、人類が困難を乗り越えて銀河に羽ばたこうとする話にしたかったのか、銀河間戦争に地球圏が巻き込まれる話にしたかったのか、銀河を超えたビジネス競争の話にしたかったのか、新機種選定コンペを軸にしたかったのか、とりとめがない話になっちゃってますね。

「地球人の高い闘争本能を求めて銀河の向こうの星間国家が侵略しに来た」っていう話は第4次でもやったわけですが、第4次は「なんかまた最近見たことないロボットがうろちょろしてるね」->「せっかく落ち着いた争乱がまたあちこち始まったぞ」->「裏で異星人が絡んでた」->「たくらみを打ち破って争乱を治めたら異星人本体が姿を現したぞ」->「火星の本拠地まで追い詰めたぞ、決戦だ!」ってちゃんと筋書きが組み立てられたのと比べると、どう考えてもTのシナリオは荒い。

 

そもそもこっちが軍需企業のサラリーマンだからと言って、敵も企業である必要はないわけでしょ。

それにお話の出発点を「連邦軍向け量産型新機種の開発とそのテスト」と設定しているのならライバルはむしろアナハイムなりネルガルなりあるいはオリジナルの軍事企業になって、そういうところが色んなところをけしかけて金のために紛争を起こしてる的なストーリーになるわけで、なんで「途中で姿を現した銀河の向こうから地球人をスカウトしに来た好戦的な軍事企業をやっつけろ」になるのってことになっちゃうんですよね。

順序を逆にして、「宇宙の向こうから謎の異星人が攻めてきた」っていうところを 出発点において、そのうえで「連邦軍が対異星人向けの新機種を求めてるから新開発した機体のテストがてら参戦だ」ならもう少し筋が通るんですけども。

しかもラスボスの唐突さときたらね。もうちょっとちゃんとそこまでの準備とか伏線とかをですねえ…。

サブキャラもなぜか異星人設定になってますけど、その異星は全然ストーリーに絡んでこないし、その異星人がもたらした超技術エンジンも別になんらの影響もシナリオに与えてないという体たらく。

ヤマトだったら「地球を救うためはるばる波動エンジンをもたらしたイスカンダルの美女」っていうのがストーリーの核心に迫る設定でもあるわけですけど、Tはそういうのなんもないよね。

 

戦闘アニメーションについても、ちょっと動きのタイミングとかカメラワークがイケてないと感じます。テンポがよくないんですよね。

画質自体はPS4になってすごくよくなってるんですけど、演出の点では過去作、αシリーズやOGシリーズ、MXなどのほうが上だったとさえ思えますね。

一例を挙げると石破天驚拳ですかね。

「石破!天驚けぇぇん!」の「けぇぇん!」と同時に石破天驚拳をぶっ放すべきところが、言い終わってから発射するのって、明らかに遅いでしょ。かめはめ波だって、「波ァ!」と同時に発射でしょ。

マスターアジアとマスターガンダムの絵がパラパラ切り替わるのもタメがないし「ぱっ、ぱっ、ぱっぱっぱぱぱぱっ」って感じのタメと加速が欲しいのが「ぱっぱっぱっぱ」って感じの一本調子というかね。

 

とまあ、そんな感じで「遊びやすくはなってるけど粗製濫造のスパロボ」というのが今のところのインプレッションです。はい。